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アロマ・ハーブについて

~第1回『アロマセラピー』 ~

アロマセラピーはリラクゼーションだけでなく、医療・介護の現場でも多く取り入られる様になってきました。補完代替医療や予防医療、緩和ケア・ターミナル医療などにも用いられ、介護サービスや在宅ケアに、患者さんだけでなく介護されている方に対してもケアする療法として、活用の場が増えています。

アロマセラピー

 

アロマセラピー

好きな香りに包まれてほっとした経験は誰にでもあるはず。

自然の香りの魅力についてのお話です。
最近、医療の現場でも注目されているアロマセラピー。


アロマは芳香・香りセラピーは療法という意味です。

セラピーやテラピーどちらも使われていますが、セラピーは英語、テラピーはフランス語読みとなります。区別はありませんが、どこの国から派生した療法かで、読み方を区別しています。

ここでは英語読みのセラピーでご紹介します。


植物は自分の力で香りの成分を作り出しています

アロマセラピーは、その植物の作り出した成分を利用して、心や身体のトラブルを未然に防いだり、穏やかに回復する手助けを行い、健康の増進や美容に役立てていこうとする、自然療法の1つです。
アロマセラピーはリラクゼーションだけでなく、医療・介護の現場でも多く取り入られる様になってきました。補完代替医療や予防医療、緩和ケア・ターミナル医療などにも用いられ、介護サービスや在宅ケアに、患者さんだけでなく介護されている方に対してもケアする療法として、活用の場が増えています。
医療領域でのアロマセラピーはメディカルアロマセラピーと呼ばれていて、リラクゼーションやリフレッシュを目的としたいわゆるアロマセラピーと比べ、科学的な根拠(エビデンス)に着目して使用されています。他国でも広く使われているアロマセラピーですが、日本の中でエビデンスを確立することは、日本人が安全に効果的に使用するためにとても重要な事です。
アロマセラピーメディカルアロマセラピーどちらにも共通しているところは、精油を使用することです。精油の性質を正しく理解して、香りのセラピーにつなげていきましょう。

 

次回は、~第2回『精油について』 ~です。

 

薬剤師の植物療法サロン
Herba主宰
佐藤 香
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~第2回『精油について』 ~

精油について植物は、自分自身を守るため成長するため子孫を残すためなど、香りの成分(芳香成分)を作り出しています精油はこの香り成分のうち、揮発する成分をギュッと濃縮して集めたものです。

大部分は液体で、水には溶けませんが、アルコールや油には簡単に溶かすことが出来ます
液体の色や粘度は、もとの植物によって様々です。
香りの成分は温めると簡単に揮発しますが、精油の中には、引火点が40度のものもあるため、火のそばや車の中に置いたままにするのは危険です。また、熱や酸素、光に触れることで劣化が進むため、新鮮な精油を使うのがいいでしょう。


香りの成分によっては、妊娠中・授乳中、また高血圧やてんかんで治療中の方には適さないものがあるため、注意が必要です。
乳幼児は、香りの記憶がまだ十分に出来ていません。そのため精油の複雑な香りを処理することが出来ません。また、代謝の機能も発達過程のため、体内に精油成分が多く入らないように配慮しましょう。単純な成分の精油を選び、室内が少し香る程度の芳香浴だけにすることをお勧めします。


現在日本では精油の飲用の安全性は確立されていません。精油が体内でどのように作用して、働き、代謝され排出していくか、まだ研究が必要です。欧米人とは体の作りや文化が異なり、日本人と種差があることも考慮しなければいけません。食品でない精油の飲用はしないようにしましょう
精油を安全に使用して、香りのセラピーにつなげていきましょう

 

次回は、~第3回『精油の選び方』 ~ についてです。

 

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~第3回『精油の選び方』 ~

精油の選び方 アロマセラピーで使用する精油は、天然の植物100%のものを選びましょう。

精油のラベルには、植物の学名(世界共通の植物の名前)、抽出部位、原産国、抽出方法、発売元(輸入元)が明記されているものを選ぶといいでしょう。
光を通さない遮光のガラス瓶に入ったもの。ふたの部分には、1滴ずつ精油がたらせるようにドロッパーというキャップが付いているものが便利です。

フレグランスオイルや香水はアロマセラピーでは使用しません。また合成された香料もアロマオイルとして販売されていることもあるので注意しましょう。

精油は日本薬局方に記載されているものもあります。(日本薬局方とは日本で多く使われている医薬品が記載された、医薬品の性質や純度、使用する量などが細かく規定されている公定書です。)


現在、日本薬局方に記載されている精油は7種類

ウイキョウ油(フェンネル)、ケイヒ油(シナモン)、チョウジ油(グローブ)、オレンジ油、テレピン油、ユーカリ油、ハッカ油です。

以前はラヘンデル油としてラベンダーの精油も収載されていました。

日本薬局方に収載されている精油は、一般的に売られている精油とは明確に区別されています。
メディカルアロマセラピーとして医療機関や介護の現場で精油を扱う場合は、精油は薬剤であるという意識をもって、慎重に選んでいく必要があります。

 

次回は、~第4回『精油の使い方』 ~ についてです。

 

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